史上最も環境破壊した人間から学ぶ化学

化学工場

トマス・ミジリーという化学者を知っていますか?

彼は「史上最も環境破壊した人間」と呼ばれています。

化学に携わる人は、彼のことを胸に刻んでおいた方がいいのではないでしょうか?

トマス・ミジリーとはどんな人物か

ミジリーは1900年代前半に活躍した化学技術者です。

技術者としてはめちゃくちゃ優秀な人で、多くの発明をしています。

記事の趣旨と違うので、詳細はここでは説明しません。

「史上最も環境破壊した人間」と言われるくらいの人物ですから、ネットにも情報が沢山あります。

知らない人は、この記事を読めば何をした人なのかわかるでしょう。

化学技術者として思うこと

同じ化学技術者としてまず思うのは、「彼の仕事は素晴らしい」ということです。

世の中を変えるような発明をするのは憧れます。

でも環境破壊はNGです。

釈明すると、彼が行ったことは当時の常識範囲内です。

今とは時代背景が全く違うのです。

ミジリーが生存している間、彼を非難する人がいなかったことがその証拠です。

現代の化学者が心に留めておくこと

現在は、化学品の安全性は厳しく制限されています。

新しい化合物を作ったときに、その安全性を評価して製造販売の許可を得るのに膨大な費用がかかります。

ただ、ミジリーからの教訓は「それだけではダメだ」ということです。

「きちんと法律に沿って安全性を評価しているから問題ない」

では済まされないのです。

「法の基準には合格しているけど、法で定められていない条件で危険性がある」

という場合は、その製造販売を止める倫理観が必要です。

「法的には問題ない。売ったら儲かる」

それを覆して製造をやめるのは勇気のいることです。

これからの社会

今の企業には、コンプライアンスが求められています。

コンプライアンスというのは日本語では「法令遵守」と呼ばれますが、法を守るという当たり前のことを言っているのではありません。

法に限らず、倫理や道徳のような道に反することをしないというのが、コンプライアンスです。

もし、どこかの企業の薬品で環境問題が起こったとしましょう。

その企業が、きちんと法律を守り、法に定められたテストを行い、国にちゃんと承認されていた、と言い訳しても通じない時代になっているのです。

もちろん、違法行為ではないので直接の刑罰はないでしょう。

でも、その一件で企業は大きなダメージを受けます。

法律は後追いになりがちです。

法で決めなくても、自発的に、倫理的、道徳的な判断をしていく、そういう時代がやってきました。

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